吊られた男の意味と解釈

[吊られた男の意味と基本] [正位置の解釈] [逆位置の解釈]
[吊られた男の中級解釈] [比較的解釈] [イメージ像]

吊られた男の意味と解釈

タロット占いでの解釈の基本事項

吊られた男の意味と解釈法になります。 「吊られた男」の意味や解釈法の基本は、実際に鑑定をする際に重要となります。 吊られた男の意味や解釈法を理解しているかどうかで、結果の正否の明暗を分けることになります。

タロット占いでは、展開されたカードの全体像や背景から、個々の意味を掘り下げて読み解くことが基本となります。 吊られた男が、どのような意味や可能性を秘め、どのような背景や方向性なのかを確認してください。 タロットカードの全体的な関連性と世界観、背景等を視野に入れることにで、より的確に解釈することができます。

吊られた男の意味と基本
The Hanged Man

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吊られた男の概略

吊られた男の意味と基本
「献身」

吊られた男のタロットカードは、犠牲や献身、慈愛の精神を意味します。自分よりも、相手のことや身の回りのことを優先して考える献身的な姿勢などを意味します。慈愛の精神が強く、自己犠牲の念もあるので、時には不都合なことを受け入れる必要もあるでしょう。しかし、その努力と忍耐は、いつか報われ、大きな幸せと成功となってめぐってくることになります。ボランティア精神が旺盛のカードになります。

正位置では、辛抱強く努力や忍耐を続けて行くことで行動が報われ、良い結果につながることや、献身的な姿勢が周囲の人達に歓迎されて自分への好意的な評価に変わることを意味します。逆位置では、状況が変わらずに努力や苦労を延々と続けなければいけないことや、周囲のために行っていた努力や慈善活動などが報われずに徒労に終わること、目的と手段が一致しないことを意味します。正位置逆位置共に、身動きが取れないような窮屈な状況、努力や忍耐と慈善事業などを表します。

吊られた男の意味と象意
正位置の解釈

吊られた男の意味や背景の詳細事項と、吊られた男の正位置の解釈の仕方の基本的な解説になります。 タロット占いの結果において、吊られた男が正位置で出る際には、吊られた男の意味が純粋で真っ直ぐに状況に表れると解釈します。 表裏が無い状況や良し悪しを問わず、結果や答えが出やすい状況にあることを占い結果が表していると読み解きます。

吊られた男の正位置のイメージ

▼吊られた男 正位置の解釈の仕方

今までの努力や苦労が報われ、それ相応の結果を手にする事ができること。世のため人のために尽くそうと思う気持ちが、良い結果や状況を作り出すことなどを意味します。

犠牲。努力。忍耐。困難。障害。奉仕。慈愛。慈善。救済。成果。窮屈。束縛。宗教。良い結果。自己犠牲。慈善事業。努力の結果。肉体的忍耐力。

• ・自己犠牲が報われ、それ相応の結果を手にできる。
• ・考え方が大きく変わり今までの事が陳腐に感じる。
• ・努力や忍耐に対して感謝や好意を受け取れること。
• ・今までの努力や苦労が報われ状況は光り輝くこと。
• ・人のために尽くす優しい気持ちが必要になること。
• ・人からの感謝や好意、魅力的や誘い話が到来する。

▼吊られた男 正位置の解釈の例

• ・落ち着いた優しい心が視野を大きく広げ、物事の全体像を的確に見れるようになる。
• ・今までの努力や苦労がようやく実を結び始め、明るい結果が次第に見えてくること。
• ・これまで続けてきた努力と忍耐が認められ、周囲の人々から共感と評価を得られる。

▼吊られた男 正位置の対策

人の役に立つこと。努力をすること。耐え抜くこと。困難を受け入れること。地道に積み重ねること。

吊られた男の意味と象意
逆位置の解釈

吊られた男の意味や背景の詳細事項と、吊られた男の逆位置の解釈の仕方の基本的な解説になります。 タロット占いの結果において、吊られた男が逆位置で出る際には、吊られた男の意味が正しく表れず、不足するか過度になり過ぎるかという意味合いが強くなります。 吊られた男が逆位置で出たとしても、正位置の意味合いを考慮することが大事になります。 占いの結果においての逆位置は、表裏がある状況や状況が不明瞭で結果や答えが出にくい事を表していると読み解きます。

吊られた男の逆位置のイメージ

▼吊られた男の意味と逆位置の解釈の仕方

今までの努力や苦労が報われることなく、ただの無駄になってしまうこと。これまでの努力や状況を放棄し、新しい方向に目を向けていくことなどを意味します。

犠牲。無駄。盲目。失敗。疲労。困難。窮屈。束縛。詐欺。片思い。骨折り損。遠い恋愛。狭い視野。新興宗教。自己犠牲。依存関係。努力の無駄。

• ・存在価値が分からず、殻の中に閉じこもってしまう。
• ・人を頼らなければいけないが協力は期待はできない。
• ・何をして良いのか検討が付かず路頭に迷ってしまう。
• ・努力や苦労は無駄になり、別の道を歩み始めること。
• ・目前の苦しい状況を変えたいが、その力量に欠ける。
• ・好きな相手から関心が薄れ、新しい方に意識が向く。

▼吊られた男の意味と逆位置の解釈の例

• ・新しい方に意識が向き始めることで、今まで重ねた努力や苦労が無駄になってしまう。
• ・抱えている問題や障害はより大きくなり、肉体的にも精神的にも限界を感じてしまう。
• ・問題を改善しようとしても、何もできない状況に自信が持てず悲観的になってしまう。

▼吊られた男の意味と逆位置の対策

人のために努力すること。目的と手段を見直すこと。過去を省みること。無理なことを認めること。

吊られた男の中級解釈

ここからは上記のタロットカードの基本的な意味を理解した上で、更にタロット占いの結果の解釈の幅を広げるための内容となります。 タロットカードの全体の知識や繋がり、タロットの世界観などが把握できてから参考にしてください。

吊られた男の別称：イエス・キリストカード

正位置

逆位置

▼アルカナの背景

タロット占いにおける大アルカナは、人生においての大事な節目を表し、人が生まれてから亡くなり輪廻転生を経て再び生を得るまでの過程となります。現実的な人生の面では、入学や入社、転職や転居、結婚や離婚などの人生の大きな節目を表すことになります。

▼吊られた男の前後との関係

吊られた男の前にあたるタロットカードは正義となり、後ろにあたるタロットカードは死神となります。 吊られた男のカードは、正義の影響を受け、死神のカードに影響を与えます。 タロット占いにおいて吊られた男のカードを解釈する際には、正義を背景として死神へ至る流れにあることを考慮しながら吊られた男の意味と解釈を掘り下げるようにしてください。 吊られた男のカードがタロットの全体像の中でどのような位置付けにあり、正義と死神との関係性を考慮して解釈することがタロット占いの結果の解釈では大事になります。 吊られた男の基本的な意味となる「努力の成果と努力の無駄」に併せ、正義の意味「正当性の認知と不公平な状況」、死神の意味「状況の解体と状況の再開」を正位置・逆位置に準じて解釈していきます。 この際、「正位置だから良い」「逆位置だから悪い」というような安易な解釈はせず、正位置の意味合いを踏まえた上で、逆位置の解釈をすることを忘れないようにして下さい。

前のカード

吊られた男

次のカード

吊られた男は、前の正義で客観的な評価を受けてからの状況の変化を受けつつ、次の死神で一つの終わりを迎える流れを背景に持ちます。前の正義で良い評価を得ている場合には、それに伴う責任や立場を背負うことが求められ、悪い評価を得ている場合には自分の身を改めるために責任を負うことや悪評を背負う必要性が出てくることになります。吊られた男では、このように色々なものを背負い、自分のためだけではなく周囲の為に尽力する必要が有るというのが主題になります。大アルカナの前半部では、個人のことに焦点が当たっていたものが、次第に個人を離れて周囲なども含めた視野の広いものに変わっていきます。吊られた男とは、個人の自分自身のためではなく、相手や周囲、家族や恋人、会社や組織、広義では世の中のために尽力するというのが課題になります。ある程度は身を犠牲にする必要があり、それなりの努力や覚悟が必要になること、次の死神を意識するような決死の状況になることを背景として考慮することが大事になります。

▼タロットカードの比較的解釈

ここでは、タロットカードを対比させることで、どのような背景や繋がりがあるのか、どのようにカードを読み分けるのかを解説しています。 個々のタロットカードの解釈をする際に、視野を広げるためにカードを対比させてイメージしておくようにして下さい。

▼吊られた男と前の正義との比較

吊られた男

正義

吊られた男は、相手のためや周囲の為の尽力すること、自分以上に大事に思って対応していくことを表しています。正義では、第三者という客観的な立場に立ち、状況の良し悪しを判断することや正当か否かを判断することを表しています。吊られた男では感情移入なども含め、相手などの広範囲が対象になるのに対し、正義では感情移入をせず、あくまで第三者としての判断になるというのが特徴になります。吊られた男では自分の身を犠牲にしてでも、周囲や世の中のために努力していくことが背景になりますが、正義では自分自身に関しては「我関せず焉」というのが基本姿勢になります。状況の正しい判断をするには感情や先入観を持たず、公平な立場や状況で考えることが大事になるというのが背景にあります。

▼吊られた男と次の死神との比較

吊られた男

死神

吊られた男は、周囲の為に尽力することや自分自身を犠牲にすることを表し、死神はその後の結果となる身の破滅を表します。周囲の為に献身的な努力は非常に素晴らしいものとなりますが、行き過ぎると身を亡ぼすという事にも至ります。その線引きができるかどうかというのが、この吊られた男と死神との境界線になります。世のため人のために身を犠牲にし、自分の命と引き換えに人々の幸せや平和を願うというのが、この吊られた男と死神の関係性になり、自分自身の過失や過度な行いが自分の首を絞めるという死神の背景にもなっています。利己的な考えではなく利他的な考えが大事なことを表す吊られた男と、自分自身の判断や行動で自分を追いつめる死神とを比較して解釈することが大事になります。

▼吊られた男と対になる女教皇との比較

吊られた男

女教皇

吊られた男は、世のため人のために自分の身を犠牲にするような非常に広義な利他的な背景になりますが、女教皇は、自分でできる範囲で周囲の為に尽力するという狭義での利他的な背景になります。吊られた男は、人類を原罪から清めるため自己を犠牲にしたイエスのような背景があり、女教皇は、その信者や弟子というような背景があります。イエスとシスターというような関係性であり、比較対象として考察することができる組合せでもあります。どちらも人のためにという基本姿勢は変わりありませんが、その度合いの広さや大きさ、背景的な思想などが大きく変わるのが特徴でもあります。このような背景を考慮して解釈することができると、それぞれの意味合いや背景をより明確に読み解くことができるでしょう。

▼吊られた男正位置のイメージの捉え方

▼吊られた男 正位置のイメージ

吊られた男の正位置は、その人の背負った人生の課題や、世のため人のために生きることを表します。人生を通して取り組むべき課題や、自分が本当に努力しなければいけないこと、自分のためではなく、周囲の人の幸せや成功のために努力すべきことなどを表します。人のために身を捧げること、試練を受け入れることが背景となり、自分のために身動きが取れなくなることや、色々な束縛から自由を制限されてしまうことなども表します。そのような重い荷物と責任を背負うことになりますが、それをやり遂げることで心からの達成感や幸福感が得られることが主題となります。

▼吊られた男逆位置のイメージの捉え方

▼吊られた男 逆位置のイメージ

吊られた男の逆位置は、背負った人生の課題に対しての努力の方向性が間違っていること、背負う課題が重すぎて潰れてしまうことを表します。また、世のため人のためを考えられず、利己的に考えてしまうことなどから思うように行かなくなることなども表します。努力が目的に見合わず、骨折り損に終わってしまうこと、利己的に考え過ぎて周囲から非難されて孤立してしまうことなどが背景になります。利己的に考えることで、結果的に重い罰則を受けることや、評価が悪化して権利が制限してしまうことなども表します。

吊られた男の意味の補足事項

吊られた男の意味や解釈の内容に関しては、上記の内容が全てではありません。 この吊られた男の意味に関しての内容は初歩的な内容であり、吊られた男の意味を解釈する際の最低限の知識になります。 吊られた男の絵柄から、カードが表しているものを適切に感じ取ることが、占いを実際にする際には非常に重要なことになります。

また、吊られた男の意味や解釈の仕方は、タロットカードの種類や占い師によって内容が異なる場合があります。 使用するカードに合わせて、吊られた男の意味や解釈の仕方は柔軟に対応してください。 このような柔軟で視野の広い考え方が、実際にタロット占いをする際には重要なことになります。

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